アモンケット弧3色次元説
2017年4月28日に発売したアモンケットブロックの第1セット、「アモンケット」。
古代エジプトをモチーフとした次元で、死者が不死者として蘇り、人々は来世での栄光を手にするために神々の試練に挑戦する。
そんな次元の裏に存在するニコル・ボーラスの陰謀をゲートウォッチが解き明かしていく。
第2セット、「破滅の刻」にてニコル・ボーラスはカード化されるだろう。
カード化の際にはこれまで通り青黒赤のグリクシスカラーとなるはずである。
黒を中心としたグリクシスカラーのみが優遇されるとは考えにくい。つまり、他の4つの弧についても何かテーマが与えられるのではないだろうか。
タルキール覇王譚→運命再編→タルキール龍紀伝の流れにおいて、覇王譚では3色(白黒緑)だった氏族が運命再編を経て、2色の氏族(白緑)となっていた。
今回はその逆で、1色足されることにより、現在2色が中心となっている氏族(的なもの)が3色が中心となる氏族(的なもの)になると予想した。
アモンケットにおける「一門」がタルキールの「氏族」に当たるものとして考える。
この「一門」とやらの色を解き明かすことで、アモンケットが弧3色をテーマにした次元であることの信憑性が増した。
一門は何種類あるのか?
カード名やフレーバーテキストから現在判明しているのは以下の4つである。
①レト一門
②ター一門
③ネフ一門
④アン一門
mtgの色は5色であるため、「一門」に着目するのは既におかしいと思う人もいるだろう。しかし、こう考えることはできないだろうか。
「王神たるニコル・ボーラスが不在のため、黒を中心とした一門は存在しない」と。
今回の考察で、各一門は単色で構成されているわけではないことが判明した。
以下に各一門の色およびその根拠をまとめる。
①レト一門(緑白青)
白を中心とした一門で、白青+緑のようなイメージ。得意分野は不朽。
門徒と言っていいのか分からないが、何かと猫が多い一門。
この一門の考察を進めるに従い、「一門」ごとに専用メカニズムを持っているわけでは無いと感じた。
最初は「レト一門の槍の達人」の能力から督励を予想した。しかし、「アン一門の壊し屋」が督励を持っていることから異なる門徒でも同じ能力を持つことがあると分かった。したがって、どの「一門」がどの能力をテーマにしているのかはあくまで傾向(得意分野的なもの)であると言えよう。
バントカラーとした根拠
「この子のことは私たちのペットだと思っているわ。でも実際は逆なのかも。」―レト一門の修練者、イクソル 修練者の相棒より
レト一門の槍の達人(白いクリーチャー、督励持ち)
「生き残る術を試したいなら、ドレイクが餌をあさる中オベリスクの道を歩いてみるのがいいでしょうね。」―レト一門の修練者、イータ ドレイクの安息地(青)より
「都合に合わせて。」―レト一門の修練者、イータ 明日からの引き寄せ(青)より
「ナクタムンの侍臣、テムメト」など白青のカードに不朽持ちが非常に多く、「名誉あるハイドラ」や「心臓貫きのマンティコア」といったカードも不朽を持っている。
テムメトの効果はトークン支援であり、緑のカードにはトークン生成する呪文が多いことから、バントカラーと考えた。また、白青赤では楔になってしまうため、緑白青と予想した。
②ター一門(白青黒)
青を中心とした一門で、青黒+白のようなイメージ。得意分野はサイクリング、サイクリング誘発関係。
ナーガやエイヴンの門徒が多い印象。
エスパーカラーとした根拠
デジェルの決意(白のインスタント、サイクリング持ち)
ター一門の精鋭(白いクリーチャー、督励持ち)
ター一門の散兵(青いクリーチャー、不朽持ち)
「一門の全員が来世にふさわしいわけではない。サムトよ、英雄に値しない奴は置いていくのだ。」―ター一門の修練者、デジェル 悪意のアムムト(黒)より
「見ろ。一時たりとも気を緩めるな。失敗すればああなるのだ。」―ター一門の修練者、デジェル 呪われたミノタウルス(黒)より
造反の代弁者、サムト(赤緑+白?のクリーチャー)
「ヘクマの向こうに何があるか考えたことがあるかしら?神々の手の届かない場所は?地平の二つ角を越えた先は?」―ター一門の修練者、サムト 進化する未開地より
サムトの扱いにちょっと困ったが、一門から抜けたことを考えれば非常に納得できた。
青黒を中心とした一門は彼女に合っていなかったのだろう。
「聖なる発掘」や「イフニルの魔神」等、青黒はサイクリング関係が多い。
③ネフ一門(黒赤緑)
赤を中心とした一門で、黒緑+黒赤のようなイメージ?。黒を中心とした一門は無いと描いたが、この一門はロナス神とバントゥ神の加護を受けている設定かもしれない。
得意分野は-1/-1カウンター関係。
フレーバーテキスト調べるまで忘れてた一門。色的に仕方ないのかもしれないがカウンターだけでなく、手札を捨てる関係の能力を持ったカードも多い。
ジャンドカラーとした根拠
「子供の頃ヘクマの遥か向こうを何かが歩いているのを見た。影のようにおぼろで神々よりも大きかった。今でも夢に見ることがある。」―ネフ一門の修練者、ピタムン 不気味な徘徊者より
ネフ一門の鉄球戦士(赤いクリーチャー、督励持ち)
「戦闘は崇拝の形、鋼の衝突は祈祷。」―ネフ一門の修練者ピタムン 栄光の探究より
緑のネフ一門は確認できず。(ただし「毒物の侍臣、ハパチラ」等、明らかに黒緑で-1/-1カウンターのギミックあり。)
黒緑+赤のような気もするし(カウンター的な意味で)、赤黒+緑のような気もする(ミノタウロス的な意味で)。
フレーバーテキストから完全に分からないだけで、もしかしたらハパチラのように毒を扱う一門(黒緑が非常に濃く+赤程度)の可能性はある。
赤黒っぽい部分(ミノタウロス系)は「破滅の時」で青が足されてグリクシスカラーになるための布石かもしれない。(とするとディスカードシナジー系?)
④アン一門(赤緑白)
緑を中心とした一門で、緑白+赤のようなイメージ。得意分野は督励。
色の特定が一番簡単だった一門。
人間の門徒が非常に多い。
ナヤカラーとした根拠
アン一門の壊し屋(赤いクリーチャー、督励持ち)
アン一門の勇者(緑白のクリーチャー、督励持ち)
名誉ある門長(赤白のクリーチャー、攻撃を推奨するような能力)
非常に分かりやすい。
各「一門」の考察はどうだっただろうか?
考えれば考えるほど、アモンケットが弧3色次元に思えて仕方ない。
ニコル・ボーラスが帰還した「破滅の刻」にて、グリクシスカラーの戦略がどうなるか注目したい。
フレーバーテキストやストーリーから今後強化される色や戦略を予想するのは非常に楽しく、予想が当たった時は嬉しいので、ぜひ考察してみてほしい。